……これってほのぼのですか?何度も言いますが管理人、甘々とほのぼのの境界がわかっていません。ちなみに、初の蓮←キョ話です。
『計画』と言えば鬼畜蓮様を思い起こすのですけど(マテ)、今回は意表をついてキョーコちゃんの乙女アタック(?)にしてみました!
それにしても、芸能事務所に医務室なんてあるのでしょうか?
ここまで付き合ってくださった方、ありがとうございましたっ。
計画 蓮への恋心を自覚したキョーコ。 しかし、相手は名実ともに「芸能界一いい男」であり、また尊敬する事務所の先輩俳優でもある。しかも、仕事や勝負事に関しては誰もが思わず後込むほどの執念と根性を見せるキョーコだが、恋愛事に関してだけは消極的なのだ。 その彼女が、自分の気持ちに気付いたからと言ってあからさまな行動にうつせるはずがない。むしろ蓮を見ると思わず逃げ出してしまい、今までの何気ない会話すら儘ならない状態である。 だが、いつまでもそのような現状に甘んじているキョーコではなかった。 (このままじゃダメだわっ、あの勘のいい敦賀さんだもの。きっと、私の態度がおかしいことに気付いてるはず…… だいたい、なんで私がこんなにうろたえなきゃいけないのよっ!?納得いかないわ!絶対に普通の会話をしてやるんだから〜〜〜〜っ) ……何か違った方向に決意を固め、拳を握り締める少女の姿がLME事務所で目撃されていた。 ところ変わって、事務所のある一角―― そこには何故か壁に張りつき、その先を獲物を狙う目で窺い見るキョーコの姿があった。その姿は、かつて芸能界入りを果たすため椹主任をはっていた時のことを彷彿とさせる。 視線の先にいるのは、キョーコが待機している角に向かって歩いて来る蓮と社の二人。 (ふふふ……話をする状況を作り出してやろうじゃないっ!名付けて『角を曲がったら偶然ぶつかっちゃったぁ☆』計画! これなら謝罪という名の会話ができるもの!完璧だわっ) ……やはり何かが違う。会話をするだけなら、このまま普通に出て行って挨拶をすればいいのでは?そもそも謝罪は会話ではないし、普通の会話を目指していたはず。 だが、今の彼女は自分の立てたメルヘン計画に絶対の自信を持っており、根本的な部分にまで考えを巡らす余裕はない。 (あと少し……っ) ・・5・・・4・・・3・・・2・・・ (今よっ) ダッ・・ドテンッッ!! 「「「…………………………」」」 重い沈黙がその場を支配した。 思わず拍手をしてしまいそうになるほど見事にコケたキョーコを、呆然と見守る蓮と社。 そう、彼女は体当たりしようとした時、勢い余ってぶつかる前に転んでしまったのだ。 「キ、キョーコちゃん…大丈夫……?」 「だ、大丈夫ですっ」 「でも見事な…じゃなくて、すごい勢いでコケたように見えたけど……」 「いいえっ、本当に大丈夫ですからっ」 心配する社の言葉を遮り、すぐに立ち上がろうとしたキョーコだが―― 「痛っ」 どうやら足首を思いっきり捻ってしまったらしい。立とうとすると痛みが走る。 それでも自力で立ち上がろうとするキョーコを見て、蓮は呆れて溜息をついた。 「やっぱり大丈夫じゃないんだろう?」 「いえっもう全然平気ですっ! すみませんっ進行の邪魔をしてしまって!どうぞ通ってください!あと、遅れましたがこんにちはっ!お元気そうで何よりですっ! では私はこれで失礼しきゃあぁぁぁっ」 焦って一方的に話しかけた後、その場を去ろうとしたキョーコを抱き上げる蓮。 「彼女を医務室まで運んできます。先に行ってください」 「あ、ああ、わかった。それじゃキョーコちゃん、ちゃんと治療してもらってね」 「……………………」 突然のことに、キョーコは最初の叫び声以外一言も発せないままでいる。その硬直振りはまるで石像のようだ。 一方蓮は、以前のように騒がれることも暴れられることもなく、これ幸いとばかりにスタスタと医務室へ向かった。途中、今までできなかった会話を彼女と交わしながら…… ――こうして、自分の立てた計画とは大分変わってしまったが、当初の「蓮と普通の会話を」という目的を果たせたキョーコだった。
……これってほのぼのですか?何度も言いますが管理人、甘々とほのぼのの境界がわかっていません。ちなみに、初の蓮←キョ話です。
『計画』と言えば鬼畜蓮様を思い起こすのですけど(マテ)、今回は意表をついてキョーコちゃんの乙女アタック(?)にしてみました! それにしても、芸能事務所に医務室なんてあるのでしょうか? ここまで付き合ってくださった方、ありがとうございましたっ。 |