デート中の起爆剤





今日は蓮との久しぶりのデートv ここ最近、お互いに仕事が忙しくてオフが重ならなかったから…………1ヶ月ぶり?
まずはお昼を食べに行って、その後映画を見てから一緒にショッピングする予定なのよね。

でも、どうして急にオフが取れたんだろ??社さん、しばらくスケジュールが詰まってて忙しいって言ってたのに……


「キョーコ、準備できた?」
「一応でき……あ、ちょっと待って」

いくら春先でもワンピースだけじゃ寒いわよね。でもコートを羽織るほどでもないし……ボレロでいいか。

「よしっ!準備オッケー♪」
「できたみたいだね。じゃ、行こうか」
「うんv」







<ファミレスにて>

「何頼む?」
「う〜ん、どうしようかな……………………あ、これにするわ」
「どれ?」
「カルボナーラ」
「じゃあ俺も」
「またぁ?偶には自分でメニューを決めなさいよ」
「キョーコの手料理以外は全部同じだから」(にこv)

……お願いだからそんな表情でそんなこと言わないで//// 今ので絶対に体温上昇したわっ。

「またそんなこと言って……」
「本当のことを言って何が悪い」
「//// と、とにかく、いっしょのはダメ!」
「じゃあ、ボンゴレ・ビアンゴ。これでいいだろう?
――すみません、オーダーいいですか?」

……結局パスタじゃないの。しかももう注文してるし。
ま、いいわ。ちょっと味見させてもらおっと♪

「それにしても、良かったの?パスタで」
「へ?」
「メニューにあるじゃないか、『ハンバーグ』。最近食べてないし、好きなんだろう?」
「そ、そりゃ好きだけど……お昼から食べるものじゃないもの」
「そう?まぁ、キョーコがそれでいいなら別に構わないけど」

よ、よしっ!誤魔化せたわ!
ハンバーグならお昼からだろうと朝からだろうと気にしないんだけど……蓮の前では食べたくないのよね。私がハンバーグを食べるとき、蓮ったらスッゴク優しい表情して見つめるんだもの//// 正直、心臓がもたないわ……





「ところで今日見る映画、何時からだった?」
「え〜と……確か2時からよ。あ、そのアサリちょっとちょうだい」
「はい、どうぞ。まだ1時間くらいあるな」
「ありがとうv 移動時間とか考えても、30分後に出れば間に合うでしょ?」
「そうだね。……美味しい?」
「うんv」

カルボナーラがちょっとこってり系だから、あっさりしたボンゴレが余計に美味しく感じるわ。いっそのこと、交換しようかしら……


「…………キョーコ、か?それに……敦賀蓮?」

ん?この声は……

「げ。」
「オイこらっ!!『げ。』って何だ!『げ。』って!!人がせっかく声をかけてやったってのに!!」
「誰もあんたに声をかけて欲しいなんて言ってないわよ!」
「何だと!?」
「大体なんであんたがここに居るのよ!?仕事は!?」
「今は移動中なんだよっ!お昼をどこで食べようと俺の勝手だろうが!!」
「ええ、そうね!好きにすればいいわ!でも私はデート中なの!!邪魔しないでよっ」
「……はあ?デート中だぁ?……コイツとか!?」

何なのよその「信じらんねぇ!」って表情は!?私が蓮と付き合ってんの知ってるくせに!

「……俺とキョーコは付き合ってるんだ。デートしてても不思議じゃないだろう?」
「悪ぃけど、俺は認めてないんでね。敦賀サンよ」
「君が認めようと認めまいと、俺達が恋人同士だっていう事実は揺るがないけどね?」

そうそう。あんたに認められなきゃいけない理由もないし。
て言うかショータロー。あんたのマネージャーさん、憐れなくらい青ざめてるわよ?

「俺とキョーコは幼馴染みだ!」
「……それが?」
「コイツのことは俺が一番よく知ってる!俺以上にコイツのことわかってんのか!?あんたは!?」
「ちょっ!?」

何てこと言うのよこのバカーーーーーーーーーッ!!
ヤ、ヤバい……

………………へぇ。一番よく知ってる、ねぇ……?

やっぱりぃぃぃぃぃぃぃぃっ!
ど、どっち!?似非紳士スマイル……?それとも般若……?
――どっちにしても蓮の顔を見るのが怖いぃぃぃっ!!

「な、なんだよ?」
「君が彼女のことを一番よく知ってるって?本当にそう思っているのか?」
「当たり前だ!!」
「一体何を根拠にそう言える?」
「ずっと一緒に暮らしてたんだ!当然好きな食いモンも趣味も知ってる!コイツの好きな食いモンは」
「『ハンバーグ』」
「なっ!?」
「趣味は化粧ウォッチング――まぁ、最近は買ったりするけどね?あとは……そうだな。メルヘン思考で、ある一点を除いてやたらと我慢強い。何に対しても一生懸命だし、勉強もよくできる。料理は上手、裁縫も得意」

…………よく知ってらっしゃることで///
でも、この様子なら似非紳士スマイルの方かしら?般若ならもっとこう――威圧感を感じるもの。
ショータローも黙っちゃったし、良かっ――

「でもって、上目遣いに見上げてくる表情はすっごく艶があるね。長い口付けの後の潤んだ瞳はこれ以上ないくらい俺を煽るし?肌も白いから、痕を付けたら結構な時間残ってくれるよ?それに」
「わーーーーーーーーっ!!」

蓮ーーーーーーーーっ!!いきなり何言い出すのよぉぉぉっ!?
見なさいっ!ショータローはおろか祥子さんまで固まってるじゃないっ!いや、ショータローは青ざめてるケドっ!!

「何?キョーコv」(キュラリン☆)
「『何?』じゃないっ!!人前で何てこと言うのよっ///」
「ん?彼が何か勘違いしてるようだったから、そこのところを訂正してやろうと思って」
「だからって人に言うことじゃないでしょっ////」
「ああ、そうか。キョーコの可愛いところは俺だけが知ってればいいことだったね?」
「そういうことじゃなくてっ////」
「おっと。もう映画に行く時間だな。食事も終わったし、行こうか?」(にっこりv)
「………………ソウネ。」

……もう何も言わないわ。言っても無駄だし。疲れるし。
そもそも幼馴染みとそのマネージャーにあんな恥ずかしいこと知られたんだもの……できれば早く立ち去りたい……(涙)


「……今後、甚だしい勘違いを公言しないようにね?不破君?」
「お、お前……っ!」
「しょ、尚!私達も早く食事しないと、仕事に遅れるわ!!」
「別に食事なんてどうでも」
「いいから早く食べるわよ!」
「ちょっ!?祥子さん!?
――いいかお前らっ!俺はぜってーーーーーに認めねぇからなーーーっ!!」

あのバカ…………最後の最後まで……

「全く……最後の最後まで往生際の悪い奴だな」
「……蓮?」
「ん?」
「せっかくのデートなんだから、機嫌、直してね……?」
「………………そうだな。キョーコが悪いわけじゃないし……」

良かったぁ……1ヶ月ぶりのデートが台無しになるところだったわ。
さて、次は映――

「!?んんっ………ん…………ふ…ぁ……」








「これで、機嫌直すからね?」









(強制終了!)

夏梨様からの6600hitリク、「蓮キョでデート中に不破が…」でした!

最初から最後までキョーコちゃんの視点。楽しいデートのはずが、思わぬ邪魔者登場……ヤツが蓮様の怒りのスイッチをポチッと押します。
ちなみに忙しい蓮様のオフは、彼の不機嫌を一身に浴びていた某マネの命を懸けた努力の賜物です(笑)
さてさて、一番の被害者は誰でしょうねv


夏梨様……折角の初キリリクがこんな駄作で申し訳ありませんが、煮るなり焼くなりお好きにしてください!苦情もバシバシどうぞ!