うげぇ。(*´д`*) ←砂吐き中
前半と後半のギャップが……っ!前半、恐らく誰もが驚く展開かと(汗) まあ、それが狙いなんですけどね。『』がせめてものヒントです☆
そして言うまでもなく、社さんとモー子さんはタッグを組んでいます(笑)
ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました!
告白せよ 「……敦賀さん……………………好き…です……」 『…………ごめん……俺は…君の気持ちには応えられない……』 「――っ!!」 全ての勇気を振り絞り、やっと喉から出た自分の気持ち―― 対する彼の言葉は…… 相手を――キョーコをできるだけ傷つけないように。 それでも、期待を持たせることによって更に苦しめてしまわないように。 どこまでも優しく、落ち着いた声で、彼女の気持ちに真摯な態度で応えてくれた彼。 キョーコは滲んでくる涙を必死に抑え、明らかに無理のある笑顔を作った。 「……そうですよね!敦賀さんにとっては私なんかただの…後輩、なのにっ……敦賀さん…優しい、から…っ………ごめん、なさい……っ」 仮面は徐々に剥がれていき、堪えていた嗚咽が混じっていく。 演技を得意とする女優であっても、「平気なフリ」などできなかった。 そして、眦に溜まった報われない想いが頬を伝ったその瞬間―― 「何やってんのよあんたはーーーーーっ!!」 ――奏江の怒声が、ラブミー部室内に響き渡った…… 涙を浮かべたまま戸口を振り返ると、やけに荒い息遣いで仁王立ちし、肩を怒らせている奏江がいた。 「モ゛ー子さぁん……敦賀さんが…敦賀さんが……っ」 「だから何やってんのよあんたは!一人で!!」 「え?…………想像?」 「妄想の間違いでしょ!!いいから戻ってきなさい現実に!!」 奏江の剣幕に、妄想ワールドへとトリップしていた思考が何とか戻ってくる。 涙も止まったところで、キョーコは現状に対する疑問をそのまま口にした。 「何でそんなに怒ってるの?」 「……あんた、それ、本気で言ってるの…?」 「??」 「あーもーーーっ!!あのねぇ!一仕事終えて戻って来た部室内で最初に目にしたのが人形片手に高度な一人芝居して、しかも泣き出す妄想癖のある相棒よ!?心配通り越して怒りたくもなるわよ!」 「ご、ごもっともで…」 「大体なんで扉を開けっ放しにしてるのよ!?せめて閉めなさい!!」 憤慨する奏江に、キョーコは小さくなる。確かに、客観的に見れば果てしなく怪しい。 反省するキョーコを見て少しは落ち着いたのか、一つ溜息をついて、 「――それで?何やってたのよ?」 「…告白の練習」 「……はあ?」 「ほ、ほら!この間モー子さん、言ってたじゃない?『告白しろ』って」 「……確かに言ったわ。でもね、私は人形相手に告白しろなんて言ってないわよ」 「だ、だって、いきなり本人相手に告白なんてできないもの…」 「どうしてよ?」 「…………振られるってわかってて、簡単に告白できるわけないじゃない……」 段々と声を落としていくキョーコに、奏江はほとほと呆れかえった。 (そんなわけないでしょーーっ!あんた見たことある!?あんた以外の前であんな表情をする敦賀さんを!! 大体普段のあの人見てたらわかるでしょ!?何の用事もないのにあんたを見つけた途端歩み寄ってきて挨拶交えた会話をしたり、仕事の合間をぬって食事に誘ったり、適当な理由を作って車で送って行ったり、あんたが他の男と話していたら不機嫌オーラ丸出しで邪魔したり!!気づいてないのはあんたくらいよ!) もはや事務所内では周知の事実となっているのだが、当の本人は激ニブのため全くわかっていない。蓮もそれとなくアプローチしたり告白紛いのことをしたりしているようだが、すべて空回りに終わっているようだ。そのことは、その度に「敦賀さんが変なの」「また敦賀さんにからかわれたーっ」「冗談で言って欲しくないよぉ」などと相談されている奏江が一番よく知っている。 二人が想い合っていることを知る者として、最初のうちは静かに見守る態度をとっていた。しかし、この状態が半年近くも続くとさすがにイライラしてくる。 そこで先日、蓮に告白するよう進言したのだ。ようはキョーコの気持ちが相手に伝わればいい。キョーコも蓮が本気の告白に冗談で返すような男とは思っていないのだから、彼女が真剣に告白した後に蓮が想いを告げれば万事上手くいくはず。 そう考えての発言だったのだが……まさか人形相手に告白の練習をするとは。 その上、断られること前提の練習である。そんなこと、あるはずがないのに…… 「そうやって練習していても、本番が同じ展開になるとは限らないのよ?(ていうか絶対ならないし)」 「だからこうして何パターンも――」 「もーーーー!!何パターンやろうが結果は一つしかないのよっ!いいからさっさと本人に告白しなさい!!いいわねっ!?」 「で、でも」 「い・い・わ・ね?」 「わかりました〜〜〜〜っ」 コクコクと頷くと、奏江は満足そうに腕を組んだ。 「それでいいのよ、それで。私はもう帰るから、あんたは今日中に告白しなさいね」 「え!?今日中!?」 「ええ」 「そ、そんなこと言っても、敦賀さんがどこにいるのかなんて知らな「事務所に来るわよ」……え?」 「だーかーらー、この建物内に来るのよ、彼。そうねぇ…今から30分後くらいかしら?」 「ど、どうしてモー子さんがそんなこと知ってるの!?」 「秘密よ。じゃ、結果報告楽しみにしてるわね」 「ちょっ――モー子さん!?」 キョーコの静止には応えず、奏江はスッキリした表情で部室を後にした。 残されたキョーコは、ただ呆然と立ち竦むしかなかった…… 奏江が立ち去ってからもうすぐ30分が経過するという頃、キョーコは未だ部室内にいた。 あれから何度も帰ろうとしたが、その度に「結果報告を楽しみにしている」という奏江の言葉が脳裏を過ぎり、押し留まることとなった。彼女の言葉に「告白せずに帰るな」という意味が含まれていることくらい、キョーコにだってわかる。もしそのまま帰ったりしたら、考えるだけで恐ろしい「親友から無視される日々」が訪れることだろう。 よって帰ることも適わず、蓮人形相手に告白の練習(玉砕verのみ)をしていたのだが…… 「う゛〜〜……やっぱりダメだわ…明るい未来なんか想像できない……」 涙目で呟く。 どう考えても成功するはずがないのだ。伸ばし伸ばしにしても仕方がないとは思うが、やはり傷つくのは怖い。一度経験したあの辛さより、ずっと深い傷になることはわかっている。あのとき以上の想いがあるのだから…… 「――よし!やっぱり今日は帰ろう!モー子さんには『探したけど、敦賀さんには会えなかった』って言えばいいわよね!」 そう自己完結して立ち上がった直後、 「……帰っちゃうんだ?」 「っ!?」 背後――つまり部室の戸口から届く声に、キョーコは硬直した。恐らく、今一番聞きたくない声。 「しかも琴南さんに嘘つくつもりだったんだ?ダメだよ、そんな嘘は」 コツ、コツ、と、こちらに近寄ってくる足音が聞こえるが、振り向けない。振り向いたら終わりのような気がする。 「それにしても、傷つくなぁ……あれだけアプローチして、告白だって何度もしたのに、『最上さんの中の俺』は君を拒絶するんだね?」 「えっ!?」 思わず身体を反転させると、すぐ目の前に想い人――敦賀蓮がいた。手を伸ばせば、すぐに届くほどの距離に。 あまりの近さに気が動転し、咄嗟にこの場から逃げようと彼の脇を走り抜けようとした瞬間、腰に腕が回り、背後から抱きすくめられてしまった。 「つつつつつ敦賀さんっ」 「どうして逃げるの?俺、返事してないよ?」 これが決定打となった。さっきのセリフですでに確信していたが、今までの「告白」場面を、よりによって本人に見られていたのだ。 「……いつから見ていたんですか…?」 「ん?……20分くらい前?」 「そんなに!?」 「うん。事務所についた途端、社さんにここに行くよう言われてね。来てみたら扉は開いてるし、君はアレだったし、そのまま見てたんだけど…」 確かに、奏江が去ったときのまま扉は開いていたし、あれからずっと戸口には背を向けていたが…… (モー子さんのバカーーーっ!『30分後』って言ったじゃない!!ウソつきーーーっ) 「――それで?」 「…はい?」 「だから、どうして『俺』は君の言葉を受け入れないんだ?俺、何度も君に『好きだ』って伝えたよね?」 「…………敦賀さんの『好き』は意味が違うじゃないですか…」 「……どう違うんだ?」 「敦賀さんは私をからかうために冗談で言ってるだけでしょう?もし本気だとしても、それは『後輩として好き』って意味でしょうし……私の『好き』は『先輩』に対するものじゃありません。その……一人の…男性として――っ!?」 不意に拘束が解かれ、身体を反転させられる。顎を持ち上げられ、綺麗な顔が近づいてきたかと思えば、そのまま唇を塞がれた。 「……んんっ…………」 初めはただ触れるだけのものだったが、徐々に深く、貪るような口付けへと変化する。 どちらも経験したことのないキョーコは、ただ翻弄されるしかない。抵抗することも、応えることもできない。 少しずつ身体から力が抜け、立つことができなくなった頃、ようやく解放される。酸素を求め、荒く呼吸を繰り返すキョーコを、蓮は優しく抱きしめた。 「……俺の『好き』は、こういう意味だよ。これでも、君には伝わらない?」 言葉にできず、首を横に振ることで否定する。十分、伝わった。彼が冗談でこんなことをする人ではないことくらい、彼女自身一番よくわかっている。 だから、涙が溢れた。決して届くことのない想いだと諦めていただけに、胸が締め付けられる。嬉しすぎて、何を言えばいいのかわからない。 蓮もまた、これ以上ないくらいの幸せを噛みしめていた。どうしようもないくらい望んで欲していた彼女が、やっと手に入ったのだ。 その悦びのまま、彼はそっと囁いた。今の気持ちを、すべて伝えられることを願って―― 「愛してるよ……キョーコ」
うげぇ。(*´д`*) ←砂吐き中
前半と後半のギャップが……っ!前半、恐らく誰もが驚く展開かと(汗) まあ、それが狙いなんですけどね。『』がせめてものヒントです☆ そして言うまでもなく、社さんとモー子さんはタッグを組んでいます(笑) ここまで読んでくださった方、本当にありがとうございました! |