ハムスターの飼育過程 〜after〜





「か、奏江さんっ!きょ、今日もキレイだねっっ////」
「あ、ありがとう……そ、その…倖一さんもカッコいい…………わ、よ?////」
「そ、そう?う、嬉しいよ///」







「……………………ねえ、蓮」
「ん?」
「あの二人…どうしたの?」
「何が?」
「何がって――アレを見て何とも思わないの!?」

びしぃっ・・という音が聞こえそうな勢いで件の二人に指を向けるキョーコ。
蓮も視線をキョーコから二人の方へと移した。


視線の先に居るのは、自分のマネージャーとその恋人。
二人とも真っ赤になって、言葉に詰まりながらお互いのことを褒め合っている。ちなみにさり気なく寄り添い、腕を組んでたりする。顔は赤いままだが。



蓮はその光景を確認した後、キョーコに視線を戻した。


「別に何とも。あの二人がどうした?」
「どう見てもおかしいでしょっ!?社さんはともかくモー子さんが人前でイチャつくなんて!!」
「『社さんはともかく』って…」
「重要なのはそこじゃない!」
「……どこ?」
「二人の様子よっ!!もう一度よく見てみなさい!!」


キョーコに促がされ、再び意識を二人に向けた。
先程よりも密着度が少し高くなっている。ついでに顔の赤さも増しているようだ。


「あ、あのさ!昨日作ってくれたご飯、美味しかったよっ」
「あれくらい誰でも作れるわよ…///」
「そんな事ないよ!奏江さんの料理、毎日食べたいって思ってるし!!」
「えっ?///」
「え?」
「そ、それって…////」
「あっ!ちちちちち違うっ、そういう意味じゃなくてっ!いやいずれはそうなったらいいなーなんて思ってるけどって何言ってんだ俺っ///」

何やら会話もグレードアップしている。
何故あの体勢から料理の話になるのかはわからないが。


蓮は再度キョーコに視線を戻した。

「俺には仲良くやってるようにしか見えないけど?」
「――っっそうね!!確かにとっっっても仲睦まじいわねっ!!!」
「良い事じゃないか」
「ええその通りよでもあの二人が仲良いのは前からであって問題なのは私達の前でああいう話をしてるって事なのーーーーーーーっ!!」
「キョーコキョーコ。落ち着いて?ちゃんと息継ぎしないと息切れするよ?」
「あ、それは大丈夫v 養成所でしっかり訓練したから――ってそうじゃなくて!!」
「はいはい。社さんと琴南さんが俺達の前でベタベタしている事が気になるんだろう?」
「そうっ、それよ!!」


やっと通じ、キョーコは思わず感動してしまう。
――が、やはり蓮は蓮だった。


「そんなに負けたくないんだ?」
「……………………………………………は?」
「でも珍しいね?いつもなら照れて嫌がるのに」
「あの…蓮?」
「俺もキョーコの可愛い表情(かお)を他の男に見られるのは嫌だったからなぁ…あ、もちろん今でも嫌だよ?でも大丈夫。キョーコが望むならいくらでも協力するし」
「………………………話が見えないんですけど。むしろ見えてるけど理解したくないんですけど
「(スルー)さて―――何から始めようか?








「………………何か…敦賀さんを触発しただけなんじゃ…?」
「――そうみたい、だね」
「……帰りましょうか?居ても仕方ないし」
「…………うん」



(…………ごめん、キョーコ)
(………キョーコちゃん…ごめんよ…)











社さん、リベンジならず(笑)

元ネタはL様とのメールです。「蓮様→触発されて迫る、キョーコちゃん→被害、社奏→二人に当てられ二次災害」という、素敵なネタを下さいましたv
管理人がこれだぁぁぁぁぁぁっ!!と思ったことは言うまでもない(笑)

L様、素敵なネタをありがとうございますvv