スキビサイト『十二ヶ月』の弥生様から強奪した、2万hitフリー小説です。
入力中のキョーコちゃんの許へ襲来する蓮様(笑)
ベルガモットの香 仕事を終えたキョーコは、自宅に帰り夕飯その他を済ませ、お風呂に入っていた お気に入りの入浴剤を入れて、その香に酔いしいれる 「はぁーーやっぱりお風呂は気持ち良いvv」 「何の入浴剤?」 「あぁ、これベルガモットです。・・って!!何で居るんですか敦賀さん///」 物音一つ立てない侵入者に驚き、叫び声を上げる しかし、とうの侵入者は悪びれる様子も無く涼しげな顔 「女性の一人暮らしなんだし、無用心だから玄関の鍵は閉めないと駄目だよ」 「最初の不法侵入者が言える台詞ですか・・/////」 首まで湯船につかり、じっとしてはいるものの、声だけは小さな抵抗を続ける その言葉に、最上級の微笑みはなおも輝きを増す 「不法侵入は酷いな。連絡入れたよね、メールちゃんと見た?」 その微笑に恐怖を覚えながらも、必死に思い返してみる すると・・・・・・ 「・・・・五時頃から、見てません」 熱さで赤い筈の顔が、心なしか青ざめたように見える 蓮は浴室に踏み入れると、湯船の傍に立ち湯に手を入れ軽く混ぜた 「綺麗なレモン色だね」 「ごめんなさい、私が悪かったんです!謝りますからリビングで待ってて下さい!!////」 蓮の微笑が怖いのか、入浴中に堂々と入って来られた事が恥ずかしいのか キョーコの頭は見事に混乱している そろそろ本気で逆上せそうな様子なので、蓮は彼女の願いを聞き入れリビングで待つことにした 暫らくして、キョーコが浴室から出てきた 黄色にオレンジのチェックが入ったパジャマ まだ、タオルドライしただけの髪から零れる雫を、肩に掛けたタオルが受け止める 「パジャマなんだ・・・・」 少し驚いたように、ボーっと見ている蓮を見て キョーコは照れて頬を染める 「当たり前ですよ、もう寝るつもりで居たんですから/////」 そんなキョーコが可愛らしくて、蓮は片手で顔を覆った 「どうかしました?」 心配そうに覗き込むキョーコを引き寄せ、斜めに傾いた首筋に赤い花を咲かせた 「良い香がする」 「・・・っ!/////」 不意打ちを食らって、首を抑えるのがやっと キョーコが言葉を失っていると、蓮は名残惜しそうにその身体を放し立ち上がった 「そろそろ、帰るよ」 突然の一言に驚きの表情を浮かべる それが少し嬉しかったようで・・・ 「寂しい?別に、一晩居ても良いんだけど」 「違います!ただ何か御用だったんじゃと思って・・////」 慌てて弁解する姿も可愛らしい 「用ならもう済んだよ」 これ以上の長居は危険だとふんで、蓮は玄関へ向った キョーコの仕草や表情を見ていると、離れ難くなる 「済んだ?」 見送りに来たキョーコが、不思議そうに首を傾げる 「・・・会いたかっただけ」 蓮はその唇に柔らかなキスを一つ落として笑う その後軽く手を振ると、ドアの向こうに消えて行った 「何だったのよ一体・・/////」 残されたキョーコは、長風呂と上がった心拍数で、完全にのぼせていた
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