スキビサイト『十二ヶ月』の弥生様からさらに強奪してきました、8万hitフリー小説です。
策士な蓮様パート2?キョーコちゃん、もっと人を疑わなきゃ(笑)
黄色い交換条件 ある日の朝、蓮は幸せな気持ちで目覚めた 理由は、昨日から社の代理マネージャーをしていたキョーコが、仕事の終わりが遅くなった事もあり、久しぶりに泊まっているから パジャマのままでドアを開けると、食欲をそそる良い匂いが漂う 泊まった日の夕飯と朝食はキョーコが作ってくれる 今日もいつもの様に、少し早めに起きて朝食を作っているのだろう 未だ思いの届かない蓮だが、このくらいの幸せは味わいたい 折角なのでキョーコが料理をしている姿を見に行こうと、リビングに足を向ける 「キャーーーッ!!」 「どうした、何かあったのか!?」 すると目的の方向から叫び声が聞こえて、蓮は慌てて駆けつけた そこにはフライパンを見つめ、小刻みに震えるキョーコの姿 心配になり近寄って見ると、キョーコはフライパンの中の一点を見つめていた 「・・・黄身が・・・割れちゃった・・」 言われてみれば、二つ並んで焼いていた目玉焼きの黄身が一つ割れている がっくりと肩を落すキョーコより、何事も無かった事に安心した蓮の方が肩を落としていた しかし、蓮にとってはキョーコが無事でほっとしたが、キョーコにとってそれは一大事 出来た料理をテーブルに並べ、二人で食べようにもやはりキョーコは元気が無い それもその筈、蓮の所に泊まりに来た朝は、良くキョーコは目玉焼きを焼く 半熟で焼くのが好きらしく、それが最後に割れる瞬間それはそれは幸せそうな顔をする 「最上さん・・俺がそっち食べようか?」 「駄目です!敦賀さんに失敗作なんて食べさせられません!」 幸せそうなキョーコの顔を見るのが楽しみでもある蓮は、キョーコに綺麗な目玉焼きを譲ろうとした だが、キョーコは大きく首を横に振ってそれを認めようとはしない 落ち込むキョーコは見たくない、何とかして了承させたいが・・・ 考えた挙句蓮はある策を思いついた 「なら、交換条件っていうのはどう?」 断固としてそれを認めなかったキョーコが、ゆっくりと顔を上げ不思議そうに首を傾げる 「この目玉焼きを君が食べる代わりに、今日の夜は俺のリクエストに答えて」 それを聞いてキョーコは目を輝かせた 「勿論、喜んで」 嬉しそうに目玉焼きを交換して、幸せそうに食べるキョーコを、蓮は満足げに見つめていた 余り蓮がじっと見つめるので、時々恥しそうに頬を赤らめるキョーコがまた可愛くて、蓮はなお見つめてしまった しかしキョーコは、この時気付いていなかった 蓮は一度も『夕飯』とも『食べたい物』とも言っていない事に・・・ 朝から嬉しそうに笑うキョーコを見る事が出来、その上愛しい少女は思惑通りに頷いてくれて 本当に幸せなのは・・・・・誰?
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